- 2022.12.28
- 社長ブログ
第5回 パプリカへの期待。
こんにちは、社長の伊藤です。
いつも、当社ホームページをご覧いただきありがとうございます。
今回は近年、料理を彩る野菜として飲食店や家庭で人気のパプリカについてのお話です。
食卓で人気のパプリカはビタミン豊富!
昨今、多くの野菜の消費量が減少している中、着実に消費が伸びている野菜がパプリカです。
パプリカが国内で食べられるようになってからの歴史は浅く、従来の料理にはあまり使われていませんでした。
しかし今ではサラダや炒め物など、和食・洋食・中華を問わず、幅広い料理に使われるようになりました。
近年では多くのスーパーで販売されており、目にする機会も増えています。
パプリカは、レッド・イエロー・オレンジなど鮮やかな色合いで料理を引き立て、味に癖が少なく、甘みがあって食べやすい事から益々人気が高まっています。そして、何より機能性の高い野菜としても注目されています。
パプリカは「ビタミンエース」と呼ばれるビタミンA・C・Eが豊富に含まれており、特にビタミンCの量は、栄養成分別野菜ランキングTOP10に3色のパプリカがランクイン。更に嬉しい事にパプリカに含まれるビタミンCは、ビタミンPによって熱による酸化から守られているため、加熱調理もおススメです。
※参考資料 「栄養成分別野菜ランキングトップ10(2020年版)」
農林水産省 パプリカはピーマンとは違うのですか。
日本の農業向きのパプリカの育種にチャレンジ。
しかし、残念な事に日本で消費されているパプリカの大半が韓国・オランダ・ニュージーランド産で国産は10%程度しか有りません。日本国内でもパプリカ生産にチャレンジしている産地が年々増えていますが、品種や栽培技術の多くがオランダによるもので、環境・風土が異なる日本には大きな障害となっています。
そこで、当社は20年程前より「日本の農業スタイルに合った栽培しやすい品種」を目標にパプリカの品種開発に挑戦してきました。そして出来上がったのが、日本の気候(暑さ寒さ、湿度)に耐えられる品種です。それがアルジル(UN-502Y 黄)やイクリール(UN-506R 赤)です。
小型パプリカ「ベイビーキス」シリーズの誕生。
通常のパプリカは150g~200gのソフトボールぐらいのサイズの物が多く、「一回で使い切れない、価格が高い」などの消費者様の声をよく聞きました。そこでさらに当社が力を入れて開発してきたのが「ベイビーキス」シリーズです。
このシリーズは、従来品種の果実に比べ、半分以下(70g~80g、テニスボールぐらい)の大きさの果実で、2倍以上の数の果実が収穫できます。これにより生産者様には「総収量(総重量)の変わらない品種」を、消費者様には「単価の安い食べごろサイズのパプリカ」を提供できるようになりました。
また、「ベイビーキス」より更に小型の「ベイビーキスミニ」も同時に開発し選択肢を増やしました。「ベイビーキスミニ」は、ゴルフボールサイズ(40~50gの本当に可愛らしいパプリカ)で多着果性のため、観賞用カラートウガラシのように観賞用野菜としても評価されています。
「ベイビーキス」は家庭菜園でも育てやすい野菜として、野菜苗発表当初より多くの方にご利用いただいています。通常のパプリカは、花が咲いて収穫できるまでに2カ月程掛かります。その期間、2~3個くらいしか着果せず、そのうえ雨や虫食いにあってしまったら、結果的に腐ってしまい収穫に至らないというケースが多いと感じます。このように一般的にはパプリカは、家庭菜園での栽培は難しいとされてきました。
それに比べて「ベイビーキス」は果実が各節に着果し、雨に当たっても肩(ヘタ周辺)に水が溜まることが無いため腐る心配が少ないです。また果実の色付きが早いので一般的なパプリカより早く収穫できることもあって、初めての方でもより栽培しやすいシリーズとなっています。
魅力満載のパプリカ。おうちで作っておうちで食べよう!
家庭でパプリカを手軽に栽培できるようになれば、栄養価が高く彩りもよい、おいしい一品が食卓に上がってくれることと思います。これまでお話ししてきたようにパプリカは、①彩りが良く、➁幅広い料理に合い、③栄養価が高いことが魅力的な野菜です。
ベイビーキスシリーズは、それに加えて④家庭菜園でも作りやすいです。来シーズン、みなさんの野菜作り計画に是非ともおススメしたいと思います。採れたてのパプリカは、とてもみずみずしくておいしいんですよ。
是非一度食べていただけたらと思います。