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第9回 環境にやさしい農業
~バイオマスプラスチックを活用した新たな取り組み~

第9回 環境にやさしい農業<br>~バイオマスプラスチックを活用した新たな取り組み~

こんにちは、社長の伊藤です。いつも当社のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。前回のブログではカーボンニュートラルについてお話ししましたが、今回は当社での具体的な取り組みの一つである「植物由来のバイオマスプラスチック素材を用いた農業・園芸資材」についてご紹介したいと思います。

皆さんもご存じの通り、石油を原料とするプラスチックは非常に便利で汎用性があり、多くの製品に活用されています。しかし、使用後に廃棄される際、焼却時には地球温暖化の原因となる温室効果ガスが排出されます。また、捨てられたプラスチックが海洋汚染や海の生態系への影響、さらには人体への悪影響など、さまざまな問題を引き起こしています。

こうした問題を解決するため、政府は「バイオマス活用の推進」を重要な政策の一つとして掲げています。バイオマスとは、生物由来の再生可能な資源のことです。バイオマスプラスチックは、そのような再生可能な資源を原料にして作られたプラスチックです。

バイオマスプラスチックの素材として、当社はまず竹に注目しました。近年、日本各地で竹害(放置竹林問題)が深刻化しています。竹は繁殖力が高く、森林を侵食してしまうため、山では土砂崩れのリスクが高まり、平地では民家や道路に倒れる危険性があります。また、竹林は野生動物の住処となりやすく、農業被害の原因にもなります。このように、かつては重要な国産資源であった竹が放置されている現状を鑑み、バイオマスプラスチックとして有効活用したいと考えました。さらに、稲作の副産物として毎年大量に出る籾殻や落花生殻、茶殻、珈琲カスといった植物残渣も、素材として利用したいと考えています。

放置竹林

この度、当社は持続可能な未来への挑戦として「バイオーレ ™」ブランドを立ち上げ、「バイオーレ ポット™」を株式会社東海化成と共同開発致しました。「バイオーレ ™」製品には、株式会社アミカテラの生分解性素材modo-cell®を用いています。modo-cell®を用いた「バイオーレ ™」製品は、土壌中の微生物の働きによって分子レベルまで分解され、最終的には水と二酸化炭素に戻り、自然界に循環します。

また、「バイオーレ™」を使用したポットで育てた苗は、ポットのまま畑や花壇に植えることが可能です。ポットは苗の成長と共に土壌で分解されていきます。植え込み時の作業が簡単になるだけでなく、苗のダメージも軽減できるでしょう。さらに、従来のプラスチック製ポットを使用する場合に比べて、廃棄物の削減にも寄与します。

竹と籾殻

当社は、これからも「バイオーレ™」を活用した商品開発に取り組み、カーボンニュートラルやマイクロプラスチックの問題解決に向けて挑戦してまいります。

※modo-cell®(モドセル)は株式会社アミカテラが製造するもので、株式会社アミカテラ(https://amica-terra.com/)の登録商標です。

「バイオーレ ポット™」試作品モニター募集

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