- 2026.02.24
- 家庭菜園
固形肥料と液体肥料の違いとは?成長に欠かせないカルシウムの作用も解説

丈夫な作物を育てるには、不足しがちな栄養素を、肥料を用いて補給してあげることが大切です。施肥にあたり、肥料にはさまざまな種類と形態があるため、使い分け方や選び方に迷うことも多いでしょう。
そこで本記事では、固形肥料と液体肥料の違いや、作物の栽培に欠かせない必須元素について紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
肥料の種類の違い
肥料は、以下3つの軸で分類できます。
・形状:固体(固形肥料)/ 液体(液肥)
・由来:有機肥料/無機肥料
・成分構成:単肥/複合肥料
「有機肥料」は動植物由来で、「無機肥料」は化学的に精製されたものです。また、「単肥」とは窒素・リン酸・カリのいずれか1成分のみを含むものを指し、「複合」は複数成分を配合したものを指します。
これらの分類は、それぞれ「固形or液肥 × 有機or無機 × 複合」や「固形or液肥 × 無機 × 単肥」など、掛け合わされる形で存在します。
固形肥料と液体肥料の違い
作物を健全に育てるには、肥料などの資材を用いて必須元素(必要な肥料成分)を補ってあげることが重要です。一般的に用いられる肥料は、大きく分けて固形肥料と液体肥料の2種類に分類されます。
ここでは、固形肥料と液体肥料の違いについて紹介します。
固形肥料の特徴
固形肥料とは、粉末・粒状・塊状など固形の状態の肥料の総称で、形状や用途によっても細かく分類されます。
ここでは、固形肥料の特徴について紹介します。固形肥料の使用メリットが知りたい方は、こちらの内容を参考にしてみてください。
1. 効果が長持ちしやすい
固形肥料は、土壌にまいてから徐々に、土の中の温度や水分、あるいは微生物により溶け出し、成分を放出していくため、長期間(商品によって一定期間)にわたって効果が持続するものもあります。特に緩効性タイプの固形肥料は、数週間から数ヶ月にわたって安定的に栄養を供給できるため、頻繁な施肥が難しい家庭菜園や広い農地での栽培にも役立ちます。
継続的に作物へ栄養素を届けることで、生育全体を安定させる効果が期待できます。
2. 専用固形肥料を使えば肥料焼けのリスクを抑えやすい
たくさんの肥料がある中で、汎用性が高くマルチに使える配合肥料が使いやすく人気ですが、成分の含有量には少し注意が必要です。窒素・リン酸・カリの合計含有量が30%を超えるような高度化成肥料の場合、地温や水分により肥料成分が一度に溶け出すことがあります。一度に大量に溶けだした成分に根が触れると場合によっては、肥料焼けを起こすことがあります。そのため、まだ慣れていない方は、作物や用途に合わせて設計された専用肥料がオススメです。
専用固形肥料は、作物の生育段階や特性に適した成分バランスで設計されています。その中でも、緩効性タイプの固形肥料であれば、肥効が穏やかに持続するため、「一度に与えすぎる」ことを防ぎやすく、肥料焼け対策として有効です。
もちろん、専用固形肥料であっても、使用量や施用方法を誤ると肥料焼けが起こる可能性はあります。製品ごとの使用目安を守り、作物や土壌の状態を確認しながら施肥することが重要です。
3. コストパフォーマンスが高い
固形肥料は液体肥料に比べて価格が安価なものが多く、一度に使用する量も少ないため、コストパフォーマンスが高いとされています。特に広い面積の畑や庭に施肥する場合には、必要な肥料量が少ない固形タイプが経済的です。
また、長期的に効果が持続するため、追肥の頻度を抑えることができ、手間と費用の両方を削減できる点も魅力です。
ただし、化成肥料の価格が非常に高くなってきている点には注意し、必要に応じた商品選びが重要です。
液体肥料の特徴
液体肥料とは、栄養成分が水に溶けている液体状の肥料です。ここでは、液体肥料の特徴について紹介します。
1. 短期間で効果が現れやすい
液体肥料は、成分が水に溶けた状態で供給されるため、地面や作物に素早く浸透しやすいという特性があります。必要な栄養素を素早く吸収できるため、施用後短期間で効果が現れやすいのがメリットです。
特に作物の生育が遅れているときや弱っているときなど、すぐに肥料成分を補いたい場面では、即効性の高い液体肥料が有効に働きます。
2. 商品の選択肢の幅が広い
液体肥料には、濃度や成分を細かく調整した商品の種類が、固形肥料より豊富にあります。作物の生育段階や気温、土壌状況に応じて柔軟に組み合わせができます。
生育初期には肥料成分の強くないものを選び、生育旺盛な時期には窒素成分の高いもの、開花期や結実期にはリン酸やカリウムの成分を強化した製品を利用するなど、目的に応じて使用する商品の選択肢の幅が広いものが多いです。
こうした選択肢の広さは、品質の高い農産物を育てるうえで重要な要素となります。
3. 効率的に散布しやすい
液体肥料はスプレイヤーや潅水チューブ、ドローンなどの散布機を用いて、広範囲にわたっての均一散布や、特定の場所にスポット散布するなど様々な方法で効率よく散布できます。作業性の良さだけでなく、作物への栄養供給をムラなく行えるため、生育のバラつきを抑えることも可能です。
また、種類によっては農薬と混合して一度に散布できる製品もあるため、施肥と防除の工程をまとめて効率化できる点も魅力です。
作物の育成における必須元素とは
作物の必須元素とは、健康な育成に欠かせない17の元素のことを指します。これらの元素が適切に供給されないと、生育が悪くなり、病気にかかりやすくなるなど、植物全体の健康状態に悪影響を及ぼすおそれがあります。
作物を栽培する環境においては、必須元素は大気中や土壌から何もせず十分に補えるものではありません。不足しがちな元素は、肥料を用いて供給してあげる必要があります。作物が必要とする元素は、下の表のように「必須多量元素」と「必須微量元素」の2種類に分類されます。
人が作り出す栽培環境においては、必須元素は空気中や土壌などの環境から充分に補えるものではありません。環境からの供給が難しい元素は、液体肥料などの資材を用いて補給する必要があります。必須元素は以下の表のように、作物が必要とする量によって「必須多量元素」と「必須微量元素」の2種類に分類されます。
| 必須多量元素 | 炭素(C)水素(H)酸素(O) 【必須三要素】 窒素(N)リン(P)カリウム(K) 【二次要素】 カルシウム(Ca)マグネシウム(Mg)硫黄(S) |
| 必須微量元素 | 鉄(Fe)マンガン(Mn)ホウ素(B)亜鉛(Zn)モリブデン(Mo)銅(Cu)塩素(Cl)ニッケル(Ni) |
この中でも、作物の要求度が高く、不足しがちな「必須三要素」と「二次要素」について詳しく解説します。
肥料として補給すべき3つの必須要素
窒素(N)・リン酸(P)・カリウム(K)の肥料三要素は、必須三要素と呼ばれ、作物を作り続けると土壌中で不足しやすいため、肥料などの資材を用いて補給する必要があります。
必須三要素のそれぞれのはたらきは以下のとおりです。
| 窒素(N) | 「葉肥」とも呼ばれ、葉や茎を大きく育てる。光合成に必要な葉緑素や核酸等の構成元素で葉や茎の成長に欠かせない。窒素が少なすぎると葉が淡黄色に変色し、作物全体が矮性になる。 |
| リン酸(P) | 「実肥」とも呼ばれ、開花・結実を促進する。リン酸が過剰になると、マグネシウム・亜鉛・鉄欠乏を誘発するが、少ないと着果数が減少し、開花・結実も遅延する。 |
| カリウム(K) | 「根肥」とも呼ばれ、根の成長を促進する。カリウムが過剰になるとカルシウム、マグネシウム欠乏を誘発し、少ないと側方の根の成長が制限される。 |
いずれの要素も作物体そのものに深く影響するため、生育において不可欠です。
作物の育成を促す3つの二次要素
必須要素に次いで作物の要求量が多いのが二次要素です。二次要素には、カルシウム(Ca)・マグネシウム(Mg)・硫黄(S)が含まれます。
各元素のはたらきは以下のとおりです。
| カルシウム(Ca) | 作物の細胞壁を構成・強化する。根の成長促進にも有効。カルシウムが不足すると、トマトの尻腐れ、キャベツやハクサイなどの芯腐れが発生しやすくなる。 |
| マグネシウム(Mg) | 葉緑素(クロロフィル)の中心的な構成要素であり、光合成に不可欠な元素の一つ。リン酸の吸収や運搬を促進する。 |
| 硫黄(S) | タンパク質やアミノ酸、ビタミンの合成に必要な成分。炭水化物代謝や葉緑素の生成を助ける。 |
二次要素は、作物の体内要素の形成や代謝の促進に大きく影響します。ストレスや病気に負けない作物に育てるには、二次要素のはたらきが必要です。
作物の種類や土壌、気温や湿度などの要素ごとに相性の良い肥料は異なるため、ご自身の生育環境に合う資材を探してみてください。
作物の成長に欠かせない「カルシウム」の役割
必須多量元素のカルシウムは、果樹や野菜に多く含まれます。不足すると枯れなどが発生してしまうこともあるので、補いたい栄養素の一つです。 しかし、日本の河川や土壌にはカルシウム分が少ないため、そのままでは不足してしまうこともあります。そこで成長に応じて液体肥料などで補うことにより、作物の健全な生育を促すことができます。
ここでは、作物の成長に欠かせないカルシウムの役割を紹介します。
1. 栄養素の吸収と転流を促進する
カルシウムは、他の栄養素の吸収や移動など、発根に影響を与えます。
光合成で作られた炭水化物などの成分を果実や根へとスムーズに移動させ、作物の代謝を高めて健全な成長につなげます。
根の伸長を助ける働きもあり、土壌中の栄養素をより効率的に取り込む基盤を整える重要な栄養素です。
しかし、カルシウム自体は植物体内での移動性が低く、主に蒸散流でしか移動できません。根が傷んだりして吸水が滞ると、生長点にカルシウムが不足してしまうので、適切に液肥の葉面散布等で供給してあげる必要があります。
2. 細胞壁を強化して細胞膜の安定化を図る
カルシウムは、植物細胞の構造を支える細胞壁の形成に深く関与しています。頑丈な細胞壁を構成することで、作物の茎や葉が丈夫になり、倒伏や病害への抵抗力が高まります。
また、カルシウムは細胞膜の安定化にも影響するため、しっかりと補給してやると、外部からのストレスや病原菌の侵入をブロックする防御機能の向上にも有効です。細胞レベルでの強さは、作物全体の健全性にも直結する重要なポイントです。
3. 病害虫への抵抗力を高める
十分なカルシウムを吸収した作物は、病原菌の侵入をいち早く察知し、それに対抗するための反応物質を生成する能力が高まります。
低温・乾燥・病原菌の感知対応能力が向上するなどストレスに強くなるため、作物の体質改善効果を期待できるでしょう。
特にトマトやピーマンなどの果菜類では、カルシウムが不足すると尻腐れ病などの生理障害が発生しやすくなるため、適切な供給が不可欠です。
作物の力を引き出す機能性カルシウム液肥「メイクアップ」

メイクアップは、細胞壁強化に欠かせない「有機酸カルシウム」と光合成を促進する「ビタミン様物質」を配合した即効性の高い機能性液肥です。バイオスティミュラント資材にも分類されます。
一般的にカルシウムは植物体内の移動性が低く、効果を実感しにくい成分とされています。そこで、メイクアップは水に溶けやすい有機酸カルシウムを使用し、作物へのカルシウム供給を効率的にサポートしています。
さらに、含有されているビタミン類似物質(コリン)が、細胞膜だけでなく葉緑体の膜にも作用することで、光合成を促進し、転流する糖の増加を促す作用も期待できます。
水溶性の有機酸カルシウムと植物の吸収効率を高めるコリンの組み合わせが、カルシウムの効果を最大限に引き出すことで、丈夫な植物の生育をサポートできます。
コリンが光合成を促進して転流する糖分の合成を促し、水溶性有機酸カルシウムが転流を助けることにより、植物の生育を向上させ健全な生育をサポートします。
実際にメイクアップを使用したお客様からは、以下のようなお言葉をいただいております。

葉物など生育期間の短い作物では、1回でも効果を実感する場合もあります。ただし、葉面散布の効果は、環境によっても左右されるので現場の場面に合わせた使用方法をおすすめします。
作物への効率的なカルシウムの補給なら、ぜひメイクアップをお試しください。
まとめ|作物の育成サポートならメイクアップがおすすめ
作物の丈夫な育成には、17の必須元素をバランスよく補給することが重要です。しかし、土壌から獲得しにくい成分は、肥料を用いて補給してあげる必要があります。
なかでもカルシウムは、栄養吸収の促進や細胞構造の強化、病害虫への抵抗力向上に深く関与しており、欠乏するとさまざまな障害を引き起こすリスクがあります。
こうした必須元素の効果的な補給には、肥料やバイオスティミュラント資材の活用が有効です。扱いやすく即効性を期待できるバイオスティミュラント資材なら、横浜植木の「メイクアップ」がおすすめです。
作物の育成サポートに有効な資材をお探しの方は、ぜひメイクアップをお試しください。
機能性カルシウム液肥「メイクアップ」は “マイナビ農業″ の特集記事でも紹介されています。