- 2025.12.15
- 家庭菜園
【家庭菜園入門】パプリカの育て方|栽培手順や注意点を解説

パプリカは、鮮やかな色合いと優しい甘みが特徴の野菜です。実は、家庭菜園で育てる野菜としても人気があり、最近ではプランターで手軽にパプリカを育てる人も増えてきています。
今回は、家庭菜園でパプリカを育てる方法について紹介します。パプリカを育てるときの注意点やおすすめのパプリカ種も併せて紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
パプリカの特徴

パプリカは、ナス科トウガラシ属に属する野菜です。果実は肉厚で甘みが強く、カラフルな色合いをしています。見た目はピーマンに似ていますが苦味がなく、子どもでも食べやすい野菜です。
市場には、赤・黄・オレンジのパプリカが流通しており、料理に彩りを添える食材としても人気です。ビタミンCやカロテンなどの栄養価も非常に高く、美容や健康を意識する人にも注目されています。
家庭で育てる難易度は高めですが、正しい方法で管理すれば栽培することも可能です。プランターでも育てられるので、ベランダでの家庭菜園にも最適です。
パプリカの育て方

家庭菜園でパプリカを育てる方法を紹介します。ご家庭でパプリカを育てたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
用意する物
まずは、家庭菜園を始めるために必要な物を揃えていきましょう。パプリカ栽培に必要な道具は、以下の通りです。
- ・パプリカ苗(入手できない場合は種)
- ・発芽用トレー
- ・培養土
- ・ジョウロ
- ・霧吹き
苗を購入して栽培する方が無難ですが、種から栽培する場合は、25℃前後の気温を保つ必要があります。発芽までは室内栽培が中心となりますが、発芽を助けるために、加温マットやビニールカバーを使って保温できる環境を整えておくと安心です。
横浜植木のオンラインショップでは、パプリカの種の販売を行っています。「ベイファームシリーズ」は、家庭菜園初心者でも育てやすい野菜をセレクトした、オリジナルの野菜種ブランドです 。家庭菜園で栽培される方は、小玉色付きが早い「ベイビーキス」シリーズをおすすめします。
ベイファームシリーズは、パッケージの裏面に、種のまき方や種まき時期、さらに定規が記載されているため、家庭菜園が初めての方でも迷うことなく始められます。パプリカの種は、ぜひ横浜植木のオンラインショップでお買い求めください。
事前準備
発芽を成功させるには、種まき前の準備が大切です。トレーやポットに培養土を入れ、湿らせてから種をまきましょう。種は軽く土をかぶせる程度に浅めにまくのがポイントです。
まき終えたら、霧吹きで表面をしっとり保ち、乾燥を防ぎます。発芽までの1週間は、直射日光を避けつつ、20℃以上を保てる暖かい場所に置きましょう。発芽後は日当たりのいい場所に移動させてください。
双葉が開き、本葉が2〜3枚になったら間引きを行い、1つのポットに1本だけを残します。この時期は根がまだ繊細なので、植え替えの際は土を崩さないように優しく扱うのがコツです。
植え付け
本葉が5〜6枚に育ち、根がしっかり張ったら、いよいよ植え付けの時期です。屋外で育てる場合は、日当たりが良く、風通しのよい場所を選びましょう。また、最低気温が15℃を下回らない時期に育てるのもポイントです。
プランター栽培なら、深さ30cm以上の容器を用意し、水はけのよい培養土を使用します。地植えの場合は、事前に果菜用肥料・苦土石灰・堆肥を適度に混ぜ込んでおくと土がふかふかに仕上がります。
植え付けの際は、ポットで育てた苗を土ごと移し、根鉢を崩さないように優しく植えます。植えたあとはたっぷりと水を与え、根が新しい環境になじむようにしましょう。
支柱立て
パプリカは成長とともに枝葉が広がり、実が付き始めると重くなるため、支柱で支える必要があります。植え付けと同時に60〜90cmほどの支柱を立て、茎に沿わせるように固定します。
麻ひもなどで軽く結び、成長に合わせて調整することが大切です。実が着き重くなった枝は、雨や風の影響で倒れやすいため、早めに支柱を立てておくことで安定した生育が期待できます。
整枝・摘花
株が育ってきたら、こまめに余分な枝を取り除きましょう。枝が増えると、風通しが悪くなり、パプリカの成長に影響を及ぼします。
主枝2~3本に仕立て、側枝を1節で切り落とすと、バランスよく実が付きます。最初に咲く花を株の成長を優先させるために摘み取っておくのも、実の付き方を良くするために欠かせない作業です。
また、実が多くなりすぎた場合は、一部を間引くことで一つひとつの果実を大きく育てられます。
収穫
パプリカは、開花からおよそ30日程で、緑色の実が膨らんできます。そのままでも食べられますが、完熟させて鮮やかな色味と甘さを楽しむのもおすすめです。
色づくまでは2〜3週間ほどかかりますが、色づくまでの時間も楽しみのひとつです。収穫の際は、ハサミでヘタの少し上を切り取るようにして株を傷つけないようにします。
種から育てたパプリカは、時間こそかかりますが、最初の発芽から完熟までを見届ける達成感は格別です。気温や日照に注意しながら、少しずつ育っていく過程を楽しんでください。
パプリカを育てるときの注意点

パプリカの家庭菜園を成功させるには、日々の管理や環境づくりがとても重要です。特に種から育てる場合は、成長の初期段階が実の出来に大きく影響します。
ここでは、パプリカ栽培で失敗しやすいポイントや注意点を3つ紹介します。
1. 栽培環境を整える
パプリカは高温・多照を好む野菜ですが、極端な暑さや寒さ、風通しの悪さに弱いため、生育環境に気を配る必要があります。日当たりのよい場所を選び、プランターであれば風が強すぎない場所に置くことを意識しましょう。特に気温が15℃を下回る時期には育ちが鈍くなるため、植え付けのタイミングは慎重に見極める必要があります。
また、パプリカは根腐れを起こしやすいため、水はけのよい土を使用し、鉢底石などを使って排水性を高めておくと安心です。風通しも重要で、株同士の間隔を適度に空けて植えることで、湿気がこもらず病害虫のリスクを抑えられます。
2. 水やりの頻度・量を調節する
水やりは、パプリカの成長を左右する最も重要な要素のひとつです。水が多すぎると根腐れを起こしやすくなり、逆に少なすぎると、花や実が落ちてしまうことがあります。
基本的には、表土が乾いたらたっぷりと水を与えることを徹底してください。鉢やプランタ栽培では、朝方たっぷり水をやり、日中や夕方の水やりは控え、急激な蒸発や過湿を避けるようにしましょう。
プランターは地植えよりも乾きやすいため、毎日の観察が欠かせません。雨が続く時期は水やりを控えめにし、土の状態を見ながら適宜調整する柔軟さが求められます。
3. 病気にかかっていないかチェックする
パプリカは栽培期間が長い分、病気や害虫の影響を受けやすいです。「うどんこ病」や「青枯病」などの病気にかかると、葉に白い粉状のカビが出たり、株全体がしおれて枯れてしまったりすることがあります。見た目に変化が現れたときは、早めの対応が重要です。
また、アブラムシやハダニといった害虫は、吸汁によって生育を妨げるだけでなく、病気を媒介することもあります。 毎日の観察を習慣化し、葉裏などの見えにくい場所までしっかりチェックして、病気の早期発見・早期対処を心がけましょう。
家庭菜園には横浜植木の「ベイビーキス」がおすすめ

横浜植木では、家庭菜園に最適な「ベイビーキス(ミディパプリカ)」を販売しています。ベイビーキスは、赤・黄・オレンジ・チョコ・クリームの5色に色づくパプリカで、果重は70~80gと、テニスボールほどの大きさに育ちます。
通常のパプリカは150g〜200gほどのソフトボールぐらいのサイズの物が多く、消費者からは「一度で使いきれない」「価格が高い」といった理由で敬遠されがちでした。そこで、単価が安く、食べきりやすいサイズのパプリカを目指して開発されたのがベイビーキスです。
果実そのもののサイズは小さいものの、通常のパプリカの2倍以上の数を収穫できるため、十分な収穫量を確保できます。
また、ベイビーキスは、果実が各節に着果するため、雨に当たってもヘタに水が溜まりにくく、腐敗のリスクが低いのが特徴です。通常のパプリカよりも早く収穫できるため、虫による被害も最小限に抑えられます。
初めての方でも安心して育てられる、家庭菜園向けの栽培しやすいシリーズです。
また、ベイビーキスについては、以下の記事でもご紹介しています。こちらも併せてご覧ください。
ウエキ交配「ベイビーキス」の育て方

横浜植木が開発したミディパプリカ「ベイビーキス」は、テニスボールほどの大きさで家庭菜園でも育てやすい品種です。手軽なプランター栽培はもちろん、本格的な土耕栽培・露地栽培・ロックウール栽培でも育てられます。
冷涼地では、3~5月に種をまき、8~11月に収穫するのが一般的なスケジュールです。暖地ではやや前倒しになり、2~4月に種をまき、7~11月の期間に収穫します。
ベイビーキスは一般的なパプリカより早く収穫できます。ただし、地域や栽培環境によって収穫に適した時期は異なるため、お住まいの地域の気温や湿度を十分にご確認ください。
また、ベイビーキスを育てるときは、以下のポイントに注意しましょう。
- ・1~2節目に着果する果実は取り除く
- ・主枝を2~3本に決め、主枝に着果させる
- ・月に1度追肥をする
ベイビーキスは果実のサイズこそ小ぶりですが、正しく育てれば、通常のパプリカの2倍以上の数を収穫できます。ぜひ、ご家庭でベイビーキスの収穫を楽しんでみてください。
ベイビーキスは、以下のページよりお買い求めください。
まとめ|パプリカの家庭菜園に挑戦してみよう

家庭でのパプリカの栽培は、やや難易度が高いですが、正しい方法で育成すれば、収穫の可能性は高まります。気温や天候、水やりの量など、細かなポイントを丁寧に管理することが、栽培成功への近道です。
子どもから大人まで人気のパプリカを、この機会にご家庭で育ててみてはいかがでしょうか?
横浜植木では、家庭菜園向けのパプリカ種「ベイビーキス(ミディパプリカ)」を販売しています。ベイビーキスは、家庭菜園初心者でも育てやすく、一般的なパプリカよりも早く収穫できる品種です。
さらに、横浜植木は国内向けパプリカの品種開発を行っています。着果の安定性に優れ、収量が高いパプリカ品種「ウエキ交配パプリカ」も併せてご確認ください。
横浜植木では、パプリカの種をはじめ、さまざまな野菜の種や花の苗を取り扱っています。家庭菜園やガーデニングに役立つ商品は、下記のページよりご購入いただけます。